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 利益剰余金の資本組み入れ

利益剰余金の資本組み入れによる増資

作成日:平成24年4月1日

 平成18年5月の会社法施行時には「資本取引と損益取引の区別」の観点から、利益剰余金を資本金へ組み入れることは禁止されていました。
 しかし、平成21年4月の会社計算規則の改正により、利益剰余金を資本金に組み入れることができるようになりました。
 この改正により、株式会社が増資をするための選択肢が増えました。


必要な手続

 利益剰余金の資本組み入れには「株主総会の普通決議」が必要です。
 また、資本金の額が変動するため、「変更登記」が必要です。


税務上の取扱い

 利益剰余金が資本に組み入れられた場合には、税務上は利益積立金額の減少とはせずに、資本積立金額が減少することとされています。
 資本積立金額が減少するとともに、資本金の額が増加することから、資本金等の額(資本金と資本積立金の合計額)は変わらないことになります。
 また、利益積立金の額も変わらないことになります。

 一方で、会計上は利益剰余金が減少し資本金が増加します。

 よって会計上の貸借対照表と税務上の貸借対照表に差異が生じます。
 この差異を調整するために、「別表五(一)利益積立金額および資本金等の額の計算に関する明細書」において、会計上の資本金と利益剰余金の額を税務上の資本金等の額と利益積立金の額に整合させるように記載が必要です。


 資本金1,000
 資本剰余金1,000
 利益剰余金1,000
の会社が、利益剰余金300を資本組み入れした場合

会計上調整税務上
資本金1,3001,300
資本剰余金1,000△300700
利益剰余金700+3001,000


 税務上の資本金等の額(資本金と資本積立金の合計)は、組み入れ前(1,000+1,000)も組み入れ後(1,300+700)も同じ2,000のままです。
 税務上の利益積立金の額は、組み入れ前も組み入れ後も同じ1,000のままとなります。

(メモ)
 平成13年度税制改正よりも前は、利益剰余金の資本組み入れを利益積立金額の減少としていたため、「みなし配当」の問題がありました。
 現在では、資本積立金額の減少とされるため、「みなし配当」の問題はありません。


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