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 一株当たり当期純利益とPERの使い方

一株当たり当期純利益とPERの使い方

作成日:平成24年12月18日


一株当たり当期純利益

 一株当たり当期純利益とは、会社の株式1株が1事業年度に稼ぎ出す利益の金額です。


算出式
一株当たり当期純利益=当期純利益÷期中平均株式数

 この数字は投資判断において非常に有用な指標となります。


設例
A社…当期純利益1,000,000千円 期中平均株式数20,000千株
B社…当期純利益 50,000千円 期中平均株式数 500千株

 A社はB社よりも多くの利益を稼ぎ出していますし、発行済株式数が多く会社規模も大きいです。

 しかし、A社株とB社株をともに1単元(ここでは100株とする)を買う際に重要なのは、1単元(100株)でどれだけの利益を稼ぎ出してくれるかです。
 この比較の過程で一株当たり当期純利益が登場します。
 規模の違う2社の株式の収益力を比較してみましょう。


<A社の一株当たり当期純利益>
1,000,000÷20,000=50円

<B社の一株当たり当期純利益>
50,000÷500=100円


 A社はB社よりも企業規模は大きいですが、B社の方がA社よりも収益性が良いことがわかります。

 1単元(100株)ベースに計算し直すと、


<A社100株が1事業年度に稼ぎ出す利益>
50円×100株=5,000円

<B社100株が1事業年度に稼ぎ出す利益>
100円×100株=10,000円


となります。

 このため他の要因を考慮せずに収益性だけを考慮すれば、株式市場における価格形成において、B社はA社に比べて1株当たりの時価や1単元の購入金額が高くなります。


株価収益率(PER)

 株価収益率とは、現在の1株当たりの株価が1株当たり当期純利益の何倍になっているかを示す指標です。
 PERの数値が小さいほど、その会社の収益性に比べて割安な株価だといえます。
 また、収益が毎年一定であるという前提のもとでは、算出される年数が経てば、投資元本(株価)に相当するだけの利益を稼ぎ出すことになります。


算出式
株価収益率=株価÷一株当たり当期純利益


設例
A社の株価が1,000円
B社の株価が1,500円
A社のPER=1,000÷50=20倍
B社のPER=1,500÷100=15倍

 A社のPER>B社のPERなので、A社株よりもB社株は収益性の観点からは割安に放置されているといえます。
 例えば、B社の株価が2,000円に上昇すれば、B社のPERも2,000÷100=20倍となり、A社と同じ評価となります。

 株価が、B社の15倍に対し、A社が20倍の評価を得ているのは、A社はB社以上に収益性以外の面で上回っているということです。
 例えば、規模が大きく安定していることや、将来性の高い技術を持っていることが考えられます。

 また、この指標を用いれば、収益性の観点から目標株価を算出することができます。

 日本の株式市場に上場している輸送用機器の会社の平均PERが12倍だったとします。
 輸送用機器の会社C社の1株当たりの当期純利益が200円だったとします。
 C社は他の平均的な輸送用機器の会社よりも有望な新興国市場のシェアが高く、将来の収益が同業他社に比べ1.2倍ぐらい成長すると予想されるとします。

 この場合の期待される一株当たりの株価は、


200円(一株あたり利益)×12倍(輸送用機器平均PER)×1.2倍(有望新興国プレミアム)
=2,880円


と算出できます。

 ここでC社株の時価が2,500円だったとすれば、2,880円を目指して購入することが考えられるわけです。

 このように、一株当たり当期純利益とPERは、株価の割高・割安の判断とともに、目標株価の算定においても重要な指標です。


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