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未払金と未払費用の区分

作成日:平成24年5月16日
参考:企業会計原則


未払金と未払費用の区分

 未払金と未払費用はいずれも発生主義の会計をする場合に必須の勘定です。
 ここでは両者の区別のポイントについて記載したいと思います。

 企業会計原則注5では未払費用について以下のように述べています。

 未払費用は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を受ける場合、既に提供された役務に対していまだその対価の支払が終わらないものをいう。
 従って、このような役務に対する対価は、時間の経過に伴い既に当期の費用として発生しているものであるから、これを当期の損益計算に計上するとともに貸借対照表の負債の部に計上しなければならない。
 また、未払費用は、かかる役務提供契約以外の契約等による未払金とは区別しなければならない。
 上記は少し難しい定義ですが、未払費用となる最大のポイントは「継続的であること」と解釈するのがお勧めです。

 なぜなら決算書において、継続的な取引は「未払費用」、継続的でない取引は「未払金」としておくことで、未払費用は毎期継続的にかかってくるもの、未払金は一時的に発生したもの、というように決算書を読めるからです。

 一方、企業会計原則の趣旨とは異なってしまいますが、実務では確定債務か否か(請求書が到達したか、締め日が到来したか)という判断基準が使われている場合もあるので注意が必要です。


未払費用の例

①給与
 継続的な役務提供に係るもので時間の経過に伴い発生するので未払費用となります。
 3月決算の会社で「20日締め25日払い」の給与支払方法の場合、3月20日〜3月31日までの期間の給与が期末の未払費用となります。
 3月決算の会社で「末締め翌10日払い」の給与支払方法の場合、3月1日〜3月31日までの期間の給与が期末の未払費用となります。

②利息
 継続的なもので時間の経過に伴い発生するので未払費用となります。

③水道光熱費
 基本料金と使用料金等があり、上記の定義に該当するか迷います。
 しかし、毎決算時点で同額程度計上されるのが通常でしょうから未払費用で良いのではないかと思います。


未払金の例

①固定資産の取得に係る未払
 継続的なものではないため、未払金となります。


前払費用と前払金の区分

 資産側に計上される経過勘定項目では、前払費用と前払金があります。
 両者の区分についても前払費用は継続的な取引に係るもの、前払金は非継続的な取引に係るもの、と解釈すれば良いと思います。


預り金と未払費用の区分

 預り金は、会社が負担するものではないお金を預っている場合の勘定科目です。
 所得税は会社が負担するものではなく、従業員が自らの給料の中から負担するものです。
 よって、給料の支払時に源泉徴収で従業員から所得税を徴収した際には、会社は従業員が国に納付するのを代行するだけであるため、「預り金」とします。
 社会保険料には会社負担分と従業員負担分があります。会社負担分の社会保険料は会社が負担するものなので「未払費用」、従業員負担分の社会保険料は会社が負担するものではないので「預り金」とします。

 未払費用の場合には会社が負担するものなので損益計算書を通りますが、預り金の場合には会社が負担するものではないので損益計算書を通りません。


前受収益と前受金の区分

 前受収益や前受金も負債の部に計上される経過勘定項目ですが、両者は翌期以降の収益に振り替わるという特徴を持っています。
 両者の区分についても、前受収益は継続的な取引に係るもの、前受金は非継続的な取引に係るもの、と解釈すれば良いと思います。


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