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景気と主な景気判断指標

作成日:平成25年1月4日


景気とは

 景気とは経済の状態を表現する言葉です。
 景気が良いといえば経済の状態が良い(個人の消費が増える、企業の利益が増える、株価があがる、個人の所得が増える、モノの流れが活発になる、国の税収が増えるetc…)ことを、景気が悪いといえば経済の状態が悪い(個人の消費が減る、企業の利益が減る、株価が下がる、個人の所得が減る、モノの流れが滞る、国の税収が減るetc…)ことを指します。


景気とは気分である

 景気という言葉には、「気」という漢字が使われているように、景気とは気分によって左右されるものです。
 例えば、経済の状態が悪いと、人々の消費に対する気持ちが消極的になり、高い買い物をやめたり、外に遊びに行く回数を減らしたりします。
 そうすると個人の消費が減ったことで企業の売り上げも減り、国の税収が減り、公共事業が減り、設備投資が減り、株価が下落し…という循環に陥ります。
 この状態を景気が悪いと呼びます。
 逆に景気が良い状態では、人々の消費に対する気持ちが積極的になっていて、高い買い物をしたり、外に遊びにでかけたりして経済が活性化されるわけです。


資産効果

 景気が気分であるということを象徴する現象として資産効果があげられます。
 資産効果とは、資産価格の上昇(株価や不動産価格の上昇)により、消費や投資が活発になるという効果です。
 個人でも企業でも保有する株式や不動産の価格があがれば、投資余力が増したり、担保価値が増したりします。
 また、インフレでモノの価格があがっている状態が続けば、モノを購入しておこうという傾向が強まります。
 これらにより実際の消費や投資が伸びるという現象が起こります。
 このような現象は資産効果と呼ばれます。
 逆に、資産価格の下落(株価や不動産価格の下落)により、消費や投資が衰退する現象は、逆資産効果と呼ばれます。


景気を判断する指標

 景気には人々の気分(マインド)が大きな影響を与えるため、一つの絶対的な指標で評価することは困難です。
 そこで、景気を判断する際には以下のようなデータがよく用いられます。


日銀短観

 日銀が、全国約1万社の企業を対象に、3ヶ月に1度実施する統計調査です。
 日銀短観では、企業が自社の業況や経済環境の現状・先行きについてどうみているか、売上高や収益、設備投資額といった事業計画の実績・予測値はどうか、等の企業活動全般にわたる項目について調査をしています。
 すなわち企業経営者のマインドを集計したものです。
 大企業・中堅企業・中小企業をそれぞれ製造業・非製造業に区分し、景気が良いと判断する企業の比率(%)から悪いと判断する企業の比率(%)を差し引いて算出したDI(%)として公表しています。

 例えば、2012年12月の業況判断DIは以下の通りです。

 大企業 
2012/9月
2012/12月
2013/3月(予想)
製造業
-3
-12
-10
非製造業
8
4
3
中堅企業
2012/9月
2012/12月
2013/3月(予想)
製造業
-6
-12
-20
非製造業
2
-1
-7
中小企業
2012/9月
2012/12月
2013/3月(予想)
製造業
-14
-18
-26
非製造業
-9
-11
-19
全規模合計
2012/9月
2012/12月
2013/3月(予想)
全産業
-6
-9
-15


 中小企業よりも中堅企業、中堅企業よりも大企業の方が業況判断が良いことが分かります。
 また、製造業よりも非製造業の方が業況判断が良いことが分かります。
 特に製造業は9月から12月にかけて業況判断が悪化しています。
 3月の予想値をみると業況はさらに悪くなると経営者が判断していることが分かります。
 今回の選挙(2012年12月)の結果を受け、自民党の経済政策で業況判断DIがどのように変わってゆくのかを注視すると景気判断に役立ちます。


四半期GDP速報

 内閣府が公表している統計データで、四半期ごとのGDP統計の速報値です。
 前期比(%)で表され、前四半期からのGDPの変動を見ることができます。
 暫定値ですが速報性が高いため、高い関心がもたれている指標です。


GDPデフレーター

 内閣府が公表している統計データで、名目(物価変動排除前)GDPから実質(物価変動排除後)GDPを算出するために用いられる指標です。
 このため、GDPデフレーターは、物価変動を表す指標となります。
 第二次安倍内閣の金融緩和政策によりGDPデフレーターがどの程度変動してゆくのか、注視が必要です。


景気動向指数

 内閣府が公表する統計データで、指数を構成する経済指標のうち3ヶ月前と比べ景気回復を示している指標の割合を算出した(景気の各経済部門への波及の度合いを表す)ディフュージョン・インデックス(DI)と指数を構成する指標の動きを合成して景気変動の大きさや速度を表したコンポジット・インデックス(CI)に分かれます。
 それぞれ、景気の先行きを予測する「先行系列」、景気の現状を示す「一致系列」、過去の景気を示す「遅行系列」が公表されます。


有効求人倍率

 厚生労働省が発表している指標で、「月間有効求職者数」に対する「月間有効求人数」の割合です。
 月間有効求職者数とは、前月から繰越された有効求職者数(前月末日現在において、求職票の有効期限が翌月以降にまたがっている就職未決定の求職者の数)と当月の「新規求職申込件数」の合計です。
 月間有効求人数とは、前月から繰越された有効求人数(前月末日現在において、求人票の有効期限が翌月以降にまたがっている未充足の求人数。)と当月の「新規求人数」の合計です。
 有効求人倍率は労働市場の需給を示す指標として代表的なものです。


米雇用統計

 アメリカの労働省がアメリカの非農業部門の雇用者数の増減と失業率を公表しています。
 アメリカの雇用統計は、日本の為替や株式市場に大きな影響を与えているため、日本独自の経済指標よりも影響力のある経済指標となる場合もあります。


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