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 交際費等の損金不算入制度

交際費等の損金不算入制度

作成日:平成24年4月7日

 交際費等とは、法人が取引先等を接待するための経費です。
 交際費は法人の事業遂行上必要なものですが、資本の蓄積にマイナスとなる無駄遣いの防止(冗費の節約)や健全な取引慣行の確立の観点から法人税法上は損金不算入の制度が設けられています。


交際費等の損金不算入額の計算

<大法人(期末資本金の額が1億円超)の全額損金不算入>
損金不算入額=交際費等の全額
<中小法人(期末資本金の額が1億円以下)の一部損金算入の特例>
損金不算入額=交際費等の額−A×90%
 A=「交際費等の額」と「600万円×当期の月数/12」のいずれか少ないほうの額
 上限額となる600万円は定額控除限度額と呼ばれます。
 中小法人の場合、この計算によって交際費等の一部が損金算入できることになります。
 一方、定額控除限度額に達するまでの交際費等の金額でも、上記の計算式によって10%は損金に算入できないことになります。
 (注)グループ法人税制の適用対象となる子会社は、期末資本金の額が1億円以下であっても中小法人の交際費等の一部損金算入の特例が適用できませんので、全額が損金不算入となります。


交際費等の認識は発生主義

 交際費等は、「接待等の行為があった事業年度」に認識します。
 すなわち、交際費等は「現金主義」ではなく「発生主義」で認識することになります。

3月決算会社の場合の例1

 当事業年度の3月に接待を行ったが、接待費用の支払が翌事業年度の4月であった。

①会計上、未払計上をしている場合
 会計上、発生主義により未払計上をしている場合、既に交際費の額が損金経理されています。
 法人税法上も発生主義により損金不算入額計算に当該交際費を含めます。

・会計上の仕訳
(交際費)××(未払金)××
・税務上の調整(別表4)
交際費等の損金不算入額(加算・社外流出)××
 ⇒交際費等の損金不算入の計算に含める


②会計上、未払計上をしていない場合
 会計上、未払計上をしていない場合、交際費の額が損金経理されていません。
 しかし法人税法上、交際費は発生主義で認識しますので、別表4上で発生主義によって損金経理をした場合と同じ状態に戻す必要があります。

・会計上の仕訳
仕訳なし
・当期の税務上の調整(別表4)
未払交際費認定損(減算・留保)××
交際費等の損金不算入額(加算・社外流出)××
 ⇒交際費等の損金不算入の計算に含める
・翌期の税務上の調整(別表4)
前期未払交際費否認(加算・留保)××
 ⇒交際費等の損金不算入の計算には含めない


3月決算会社の場合の例2

 当事業年度の3月にチケット代の支払を行ったが、接待を行ったのは翌事業年度の4月であった。

①会計上、前払費用計上をしている場合
 会計上、前払費用計上をしている場合、損金経理をしていませんし、法人税法上も翌期の交際費として扱われますので、調整は不要です。


②会計上、前払費用計上をしていない場合
 会計上、前払費用計上をしていない場合、交際費の額が損金経理されてしまっています。
 しかし法人税法上、未発生の経費を損金経理することはできませんので、別表4で損金経理をしていない場合と同じ状態に戻す必要があります。
 また、交際費も発生主義で認識しますので、当期ではなくて翌期に交際費を認識することになります。

・会計上の仕訳
(交際費)××(現金預金)××
・当期の税務上の調整(別表4)
前払費用否認(加算・留保)××
 ⇒交際費等の損金不算入の計算にも含めない
・翌期の税務上の調整(別表4)
前期前払費用認容(減算・留保)××
交際費等の損金不算入額(加算・社外流出)××
 ⇒交際費等の損金不算入の計算に含める


※注意※
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 各制度の趣旨を分かりやすく解説することを目的に作成しておりますので、細かい論点や改正点を全て網羅しているわけではありません。
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