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簡易課税制度

作成日:平成24年3月7日

 以下の2つの要件を満たせば、消費税の簡易課税制度を適用することができます。

  1. 適用を受けようとする課税期間の初日の前日まで(事業を開始した日の属する課税期間である場合には、その課税期間中)に『消費税簡易課税制度選択届出書』を提出する
  2. 基準期間の課税売上高が5千万円以下である
    ※基準期間とは、個人の場合はその年の「前々年」、法人の場合はその事業年度の「前々事業年度」

 なお、簡易課税制度を一度適用すると2年間は継続適用が義務付けられます。
 また、簡易課税制度をやめる場合には、『消費税簡易課税制度選択不適用届出書』の提出が必要です。

 簡易課税制度とは、仕入税額控除の計算において、「課税仕入」の金額をベースに計算をせずに、売上により「預った消費税額」をベースに業種ごとに決められた「みなし仕入率」を用いて計算をすることができる制度です。

<簡易課税制度による基本的計算式>
納付税額=預かった消費税額−預かった消費税額×みなし仕入率
<業種別に定められたみなし仕入率>
第一種事業(卸売業)     90%
第二種事業(小売業)     80%
第三種事業(製造業等)    70%
第四種事業(その他の事業)  60%
第五種事業(サービス業等)  50%


簡易課税制度のメリット

 課税仕入の金額を仕入実績に基づいて集計せずに、納付する消費税額が計算できることです。
 売上に際して「預かった消費税額」のみを集計すれば計算できるわけです。

 さらに、課税仕入実績に基づく控除対象仕入税額よりも「預かった消費税額×みなし仕入率」の数字が大きい場合、簡易課税制度を適用することで納付する消費税額を少なくすることができます。


簡易課税制度のデメリット

 課税仕入実績に基づいて控除対象仕入税額を計算すれば消費税が還付になるようなケースでも、簡易課税制度により計算をしてしまうと還付になりません。
 簡易課税制度を選択すると2年間の継続適用が義務付けられていることもあり、注意が必要です。

 消費税の還付を見越して簡易課税制度をやめたい場合、簡易課税制度の適用をやめる課税期間の初日の前日までに『消費税簡易課税制度選択不適用届出書』を提出することを忘れないように注意が必要です。


簡易課税制度の問題点

 「みなし仕入率」により計算した額が課税仕入実績に基づく控除対象仕入税額を上回る事業者は多く、「益税」の問題が指摘されています。
 「多段階累積控除」の過程上、実績以上の仕入税額控除を認めてしまうことにより、消費者の支払った消費税の一部が事業者の利益となってしまいます。


『消費税簡易課税制度選択届出書』の効力

 『簡易課税制度選択届出書』を提出した場合には、『簡易課税制度選択不適用届出書』を提出しない限り、効力は存続します。
 基準期間の課税売上高が5千万円を超えて簡易課税制度の適用がなくなった課税期間があっても、その後再び基準期間の課税売上高が5千万円以下となった課税期間には簡易課税制度が適用されます。
 消費税の税務では特に、届け出の有無と期限に注意が必要です。


※注意※
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