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 個別対応方式による課税仕入区分のポイント

個別対応方式を選択した場合の課税仕入の区分のポイント

作成日:平成24年3月18日

 仕入税額控除を個別対応方式で計算する場合には、課税仕入を以下の3区分に分ける必要があります。
  ①課税資産の譲渡等にのみに対応するもの(以下「課税のみ対応」と記載)
  ②その他の資産の譲渡等にのみ対応するもの(以下「非課税のみ対応」と記載)
  ③課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して対応するもの
  (以下「共通対応」と記載)

 ①の「課税のみ対応」は全額が仕入税額控除の対象となります。
 ②の「非課税のみ対応」は全額が仕入税額控除の対象外となります
 ③の「共通対応」は、課税売上割合を乗じた数値が仕入税額控除の対象となります。

<個別対応方式による計算式>
控除対象仕入税額=課税のみ対応の仕入税額+共通対応の仕入税額×課税売上割合


「課税のみ対応」と「共通対応」の区分

 個別対応方式による3区分の中で難しいのが、①の「課税のみ対応」と③の「共通対応」の区分です。
 ①の「課税のみ対応」は、「課税資産の譲渡等にのみに対応」という文言のうち「のみ」が狭く解されています。
 課税仕入の中に少しでも非課税売上に対応する要素が含まれていれば、「共通対応」として区分したり、「課税のみ対応」と「非課税のみ対応」に按分したりする必要があります。


「共通対応」の考え方

 上記①〜③のいずれにも該当しない課税仕入も存在します。
 それは、「不課税売上に対応する課税仕入」等です。
 しかし、個別対応方式では上記①〜③の3区分以外の「その他の区分」は計算上存在できません。
 このため、①〜③のいずれにも該当しないと考えられる「その他の区分」については、「共通対応」に含められるものと解されています。
 よって「不課税売上に対応する課税仕入」は「共通対応」に区分されることになります。
 「課税のみ対応」と「非課税のみ対応」のいずれにも該当しなければ「共通対応」になると考えればOKです。


勘定科目だけでは一律に判定できないケース

 例えば、毎月同じ倉庫料であっても、4月には課税資産しかないから「課税のみ対応」だったが、5月には非課税資産もあるから「共通対応」になるというケース等、場合によって区分が異なってくるものもあります。

 このようなケースでは、勘定科目のみで一律に判定ができないので、別途管理表を作成する必要があるでしょう。


留意点

 個別対応方式の要件は、個々の課税仕入取引について、上記3区分に明確に区分していることです。
 明確に区分されていなければ、個別対応方式による計算が認められず、一括比例配分方式による計算に直させられる恐れがあります。
 このような事情から、一定のもの以外は全部「共通対応」にしてしまう等の方法で大雑把に区分することにもリスクがあります。
 例えば、「課税のみ対応」だけを抽出し、それ以外を全て「共通対応」に区分する方法では、個別対応方式の選択自体が認められません。

 個別対応方式を選択する際には、ある程度の実務負担は覚悟して、それぞれ根拠をもって区分することが必要です。


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