切手代の簡便な記帳方法を採用すれば、経理の手間を大幅に削減することができます。
まずは、厳密に仕訳をした場合を見てみましょう。
【設例1-1】
郵便局で、84円切手20枚を現金で購入した。
【設例1-2】
上記の84円切手を10枚使用した。
【設例1-3】
さらに84円切手を5枚使用した。
このように切手を使用した都度、通信費を計上するのが厳密な方法です。
また、消費税の切手の使用の都度、仕入税額控除するのも、正しい方法です。
通信費の計上額は、840円+420円=1,260円となります。
しかし、この方法では、仕訳の数が増えすぎてしまいます。
そこで、実務で採用される簡便な仕訳をみてみましょう。
【設例2-1】
郵便局で、84円切手20枚を現金で購入した。
【設例2-2】
上記の84円切手を10枚使用した。
【設例2-3】
さらに84円切手を5枚使用した。
【設例2-4】
なお、期末に84円切手の在庫を数えたところ、在庫が5枚であった。
この方法であれば、期中に何回切手を使っても、仕訳は2回だけで済みます。
通信費の計上額は、1,680円-420円=1,260円となり、設例1と一致します。
実務では設例2の仕訳を採用することが多いです。
期末の貯蔵品の棚卸だけは、しっかりと行いましょう。
消費税基本通達11-3-7
郵便切手類又は物品切手等の引換給付に係る課税仕入れの時期