外国法人との取引価格には、神経を使うことが多いですね。
しかし、資本関係のない外国法人との取引については、移転価格税制の適用はありません。
なぜなら、移転価格税制は、国外関連者との取引に適用される制度だからです。
国外関連者とは、資本や人的な支配関係にある外国法人のことです。
何より、移転価格税制には、最大限の注意が必要です。
国税局の調査におけるドル箱となっています。
通達に取引単位営業利益法があるのが厄介なのです。
取引実態など全く考慮せず、調査官はやりたい放題に主張を展開してきます。
一方、移転価格税制のような通達の適用がない取引には、心配はありません。
なぜなら調査官が最も得意とする「通達に書いてあります。」の声が出ないからです。
通達は行政の内部文書に過ぎませんが、鬼の首でも取ったかのように宣言してきますからね・・・
しかし、調査官は通達があれば大騒ぎしますが、通達がなければ何もできません。
資本関係のない外国法人との取引は、あまり気にしすぎる必要はありません。
とはいえ、資本関係のない国外法人との取引でも、明らかに不合理な取引は控えましょう。
例えば、現地の政策金利よりも低い利率で貸付をするなど、明らかに経済合理性がない取引の場合には、寄附金税制の適用が考えられます。